中古で購入したヨット
今回面倒を見ているのは、船齢30年超えのヨットです。初めてヨットを買われたそうで色々とメンテナンスを依頼されました。
CC-30と言うセンターコクピットのヨットでラットタイプ(舵がステアリング)です。
このタイプはお金が掛かりますし、初心者には向いていないと思います。まず、オートパイロットが付いてないと非常にお金が掛かります。また、舵の重さがあまり感じ無いので、初心者にはティラータイプがおすすめします。
電気配線をチェックしました。配電盤の裏側を開けてびっくりです。配線はぐちゃぐちゃになり、あちこちで切断されている線が多数ありました。
本当なら、全て線を引き直して綺麗にしたい所ですが予算の関係も有り、なるべくお金の掛からない方向での復帰になりました。
現在付いている配電盤はこちらです。
このスイッチ類も半分以上が断線していました。全て取り外してチェックします。
また、新しいサーキットブレーカータイプの配電盤に変更するために、配電盤取り付け板も製作しました。
新しい配電盤が取り付きました。裏側もしっかりと直してあります。
配電盤は直りました。しかし、まだまだ問題は山積みです。マスト灯が付かない事が判明しました。マストに登り直さないと夜間航行が出来ません。合わせて風見も交換です。
中央に見えるバルブがありますが、電蝕と言って金属が虫歯のように溶けてしまっています。もちろんバルブは回らず機能していません。しっかり修理しないと、バルブが根元から折れたら浸水して沈没します。
これも、一度ヨットを陸に上げて修理する必要があり高額な修理代が掛かります。
この様に100万程度で買われて来た中古ヨットは、まともに動かすまで100万以上掛かる感じになってしまいます。
ヨットも高齢化で、売りたい時にはなるべく修理代を掛けたく無いので、間に合わせ修理で直したりしているヨットが多いです。
調子が悪くなったので、乗り換えたりするわけです。
もし、中古ヨットを買われる場合にはご相談ください。現地でしっかり見て今後の修理代がどのくらい掛かるのか?見積もりいたします。
もちろん、出張費、作業費ぐらいはいただきます。しかし、買ってから苦労しないようにお手伝いいたします。